FLAMENCO GUITAR
フラメンコギターとは
フラメンコ音楽を演奏するために使われるギターです。見た目はクラシックギターとほとんど同じですが、音の特徴や演奏方法には違いがあります。
特徴
-
音の性質
クラシックギターよりも残響が少なく、歯切れの良い明るい音が出るように作られています。 -
ゴルペ(打音奏法)
弾きながら指でギター本体を軽く叩く「ゴルペ」という奏法をよく使います。そのため、ギターの表面には透明の保護シート(ゴルペ板)が貼られています。 -
弦
基本的にナイロン弦を使います。フラメンコ専用弦もありますが、初心者の方はクラシックギター用の弦でも十分楽しめます。 -
カポタスト
曲のキーに合わせてカポ(カポタスト)をよく使うのもフラメンコならではです。
ポイント
フラメンコギターは多少の「ビビり音(弦がフレットに当たる音)」も味わいとされます。完璧にきれいな音だけでなく、力強く情熱的な響きを楽しめるのが魅力です。
音楽的な特徴①
【音階】
長調=明るい
短調=暗い
スペイン音階=ミを主音とした半音階を多用
一口にフラメンコと言うものの、数十種類の曲種があります。
類似曲が多いので全てを覚える必要はありませんし、数十種類あっても音階は上記の3種類です。
スペイン音階:ジャズではスパニッシュスケールと言いますが、フラメンコでは「ミの旋法」と呼びます。
フラメンコ音楽にはイスラムやユダヤの痕跡があるとされていますが、この音階がまさにその痕跡で物悲しい独特な響きを奏でます。このオリエンタルな響きが私たち日本人の心をひきつけて止まない理由の一つですね。
音楽的な特徴②
【演奏法】
☆ラスゲアード奏法☆
フラメンコの特徴的な「かき鳴らし奏法」です。
小指から人差し指を親指に引っ掛けて、はじくように音を出します。
連続して「デコピン」するような弾き方は、電気的に音を拡大する術がなかった時代に大きな音を出すために生み出された奏法。
音階もですが、この右手の演奏技術がフラメンコらしさを感じさせます。