[アルゼンチンタンゴの世界］

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１．アルゼンチンタンゴの始まり

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今から120年前のこと。

南アメリカ、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスの港町ラ・ボカ地区で生まれたのがアルゼンチンタンゴ。

当時のブエノスアイレスは国際貿易で繁栄を極めていてヨーロッパからの移民、アフリカから連れてこられた人々、そして現地の先住民インディオ系の人々が混在した状態であり、それだけに活気にあふれていたのだそうです。

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一方で港に集まる貧しい労働者たちは毎晩のように酒場へ赴き、その労働者たちを目当てにする酒場の女たちと踊ることで故郷の妻や恋人を思い出し、望郷の思いを募らせていたのでした。やがて、その踊りにはアフリカ系リズム、ヨーロッパ的旋律、現地インディオ音楽が融合した楽曲が演奏されるように。

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この音楽と踊りの融合がアルゼンチンタンゴの始まりと言われています。

こんな背景を持っているからこそ、アルゼンチンタンゴはどこか物悲しい旋律を持っているのかもしれません。

また、あまり知られていませんがアルゼンチンタンゴには歌もあり、人間の心に秘めた思いを歌い上げるスタイルはCORAZON（コラソン）を感じさせ、今も多くの人々を魅了しています。

※コラソンはスペイン語で”心”、”魂”を意味します。

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２．アルゼンチンタンゴを踊るための音楽

現在のアルゼンチンタンゴやそれに含まれるミロンガという音楽は様々な要素が混ざり合って成立しています。

そのため、ヨーロッパから伝わったギター、フルート、バイオリンなどの伴奏に合わせて踊り始められ、やはりヨーロッパから伝わったワルツやポルカ、そしてアフリカから伝わった音楽カンドンドンベ、キューバのハバネラなど多様な音楽の要素が見られます。リズム的にはブエノスアイレスに集まったヨーロッパ系、インディオ系、アフリカ系などの民族的なリズムが混ざりあって生まれました。それぞれのリズムの持つ抒情的な雰囲気や情熱的な色合いがバランスよく混ざり合っているのが特徴です。

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３．アルゼンチンタンゴはどんなダンス？

アルゼンチンタンゴってどんなダンスでしょうか。

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華やかな衣装を身にまとい男女で激しく踊るペアダンス？

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それとも、露出の多いセクシーなドレスで女性が男性とアクロバティックな技を繰り出すペアダンス？

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ともすると社交ダンスや社交ダンスに含まれる「コンチネンタルタンゴ」と誤解されたり、アルゼンチンタンゴの名前でもショーのための「ステージタンゴ」がアルゼンチンタンゴそのものと思われがち。

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一般的に踊られるアルゼンチンタンゴとは「サロンタンゴ」と言われていますし、アルゼンチンタンゴを習いに行くと言う場合もそれはやはり「サロンタンゴ」を意味しています。

男女ペアで踊ることは他のペアダンスと変わりませんが、事前に振り付けられた踊り方はありません。

男性がリードし、女性がその合図を受けてフォローする、つまり即興で形つくられるダンスなのです。

もちろん最初は難しいと思われるかもしれませんが、基本的なステップを覚えることで仕組みが分かれば、二人のやり取りのなかで自由に踊れる奥深いダンスです。

 

サロンタンゴは即興的要素が大きいので、間違いや失敗といったものがありません。

それだけにステップやポーズが決まっている社交ダンスよりも自由に踊れる楽しみがあり、「間違えちゃいけない！」なんて思わず気軽に楽しめるとダンススタイルといえるのではないでしょうか。

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３．「カラダ」と「ココロ」はアルゼンチンタンゴで変わる？

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タンゴを始めた方が最初に気付くのは体型の変化かもしれません。

アルゼンチンタンゴの基本は「歩く」こと。姿勢が良くなるのはもちろんですが、足全体が引き締まって足首が細くなる方が多いように思います。

さらに脚全体を美しく見せるのも特徴の一つで、常に両ひざをそろえる事を意識するので、Ｏ脚が自然と改善される場合も。

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さらに踊るときに「ひねる」動作も含まれるのでウェストが自然に引き締まっていくという嬉しい効果も♪アルゼンチンタンゴから生まれた”オチョダイエット”はアルゼンチンタンゴのオチョ・アデランテというウェストのひねりを使う動作に由来しています。

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アルゼンチンタンゴを続けることで普段の立っている姿勢も自然と美しく磨かれますし、あなたが女性ならヒールの高い靴でさっそうと歩けるようになることも夢ではないでしょう。

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タンゴで男女が躍る動作はアブラッソ（抱擁）と呼ばれ、ストレス軽減効果があるという研究もあります。

近年ではタンゴセラピーというスタイルも確立されていて、認知症・パーキンソン病の症状改善、夫婦間の信頼関係の修復に行われています。

日常の忙しさに疲れたら、アルゼンチンタンゴで癒されてみてはいかがでしょうか。​

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