2024年12月24日更新
スピリチュアルなトリビア
タロットカード
タロットの起源は謎に満ちています。
古代エジプトや古代ユダヤではないかとも言われています。
はっきりしたことは分からないもののこのカードを占いとして放浪の民族であるロマ族(ジプシー)たちが古くから用いています。オペラ・カルメンでも「カルタの歌」というシーンでカルメンが死を暗示するカードを何度も引いてしまうシーンがありますね。カルタは日本語でも通じるますが、元はスペイン語やポルトガル語でCARTA(カルタと読みます)でカードの意味です。あ、オペラのヒロイン、カルメンは狼の瞳を持つジプシーの女という設定です。
ロマ族自身はインド北西部パキスタンとの国境に接するラジャスタン地方を起源として、西へ移動していった民族とされています。現代でもラジャスタン、ルーマニア、ロシア、ハンガリー、バルカン、ギリシャ、イタリア、フランス、ベルギー、スペインなど広い範囲にロマ族を名乗る人々が住んでいます。ロマ族は、ジプシー、ヒターノ、ジタンなど様々に呼ばれることもあります。ロマ族の国はありませんが、現在では旗が制定されています。彼らの旗はインドの国旗に似ています。旗の中央にはアショーカチャクラ(アショーカ大王の法輪)下半分は緑、上半分は青。「緑の大地と青い空の続くところ、私たちはどこへども旅を続ける」という意味なのだとか。
僕自身もスペイン旅行の際にジプシーの女性からタロットの使い方を教えてもらったのです。
このカードは大アルカナ22枚と小アルカナ56枚の全78枚で構成されています。
大アルカナ22枚は「愚者」と呼ばれるカードの肉体と魂の成長の物語を表します。
生まれたての赤ん坊を意味する数字ゼロを与えられた彼は「魔術師」「女教皇」「女帝」「皇帝」「教皇」などの様々な人物や「死神」「塔」「星」「月」「太陽」といった様々な事象に出会い最後は「世界」で踊る人物へと成長していきます。
これはゼロ=生まれたての赤ん坊だった存在が多くの経験をつんで、最後には特別な力を持つ存在への変容の物語です。
現在、タロットを学ぶのに最も良いカードとして扱われているのが『ウェイト版(ライダー版とも)』です。
このタロットは、20世紀初頭までイギリスに本拠地が存在した神秘主義的な団体「黄金の夜明け」のメンバーであったアーサー・ウェイト・スミス氏が団体の解散後にスピリチュアルなメッセージを込めてデザインしたものです。この黄金の夜明け出身の神秘家アレイスター・クローリーはマハトマ・ガンジーやジョン・レノン、ポール・マッカートニー、リンゴ・スター、ジョージ・ハリスンらと一緒にビートルズの『サージェント ペッパーズ ロンリー ハーツ クラブ バンド』というアルバムジャケットにも登場していますね(イエス・キリストとアドルフ・ヒトラーは不適切ということで削除されたそうです)。
随所にキリスト教の新約・旧約聖書やギリシャ・ローマ神話、アイルランド神話、アーサー王伝説、聖杯探求、ゲルマン(ノルマン)神話をはじめ、十字架、五芒星、六芒星、杖、四大元素、天使、悪魔などが描きこまれていてそれぞれの絵札の意味と密接な関係を表しています。
タロットは運命を占うだけでなく、「あなた自身が何者であるか」という問いかけに答える高次元の世界とつながるツールでもあるのです。